かけられるだけかけたFC枠・・・
ものの見事に私の分は玉砕して お友達が引き当てた1公演・・・
3/31の夜公演。
それに昼公演の立ち見をなんとかゲットできて
2年ぶり?一年半ぶりの太ちゃんの舞台に行ってきました。
2階下手側からの立ち見でしたが
見切れはあったものの全く問題なく楽しむことが出来ました。
何より、シアターコクーンの立ち見は手すりのおかげでとても楽ちん。
1時間弱の息子の授業参観より全然楽ちんでした♪
以下 レポはできないので感想です。
昔、私が10代後半の頃に
「ピーターパンシンドローム」という言葉がありました。
ピーターパンが大人にならないように
大人になりたくない若者(特に男性)を指していて、社会現象になっていました。
この舞台の主人公の逃避行を見ていて
一番最初に頭に浮かんだのがそれでした。
ピーターパンがウェンディに「母」を求めるのと同様に
裕一は里美ちゃんに母性を求めていて
里美ちゃんもそれに応えられる性質の女性だったに違いないのです。
だって5年も同棲してるんだもの。
でも子供の様に生活にだらしなくて手がかかるのは許せても
他に母ではない「女性」を求めるのは里美ちゃんも許せない。
そりゃそうだ 母みたいではあっても母ではない。
なんとなく機嫌の悪い里美ちゃんの雰囲気を察知して
その場を取り繕う 行き当たりばったりな感じも
まぁそのあたりの中高生の男子と変わりません。
でもうまいこと言葉でごまかして丸め込んだりしないところは
本当のクズではないのかな~と思ったり・・・・
幼馴染の伸一君のところでも
「友達」ということにべったり甘える裕一
社会人として大人になっている伸一と比べたらここでも幼い子供のまま・・・
ピーターパンシンドロームという言葉が出来た当時
その症候群の男性たちも
しばらくして何かをきっかけに目覚めて
いやいやなのか 自然になのか 大人にならざるを得ない時がやってきて
いつのまにか大人になっていたものですけど
裕一はそのきっかけからことごとく逃げることで
大人にならない選択をしているように思いました。
少し前だと中二病とかって言葉もありましたが
裕一は自己主張もしない 屁理屈さえ言わない。
それは強いお姉さんと優しいお母さんに囲まれて育ってきたからなのかしら。
大人にならない自分を特に自己嫌悪することもなく
彼女に母性を求めて 別の女に女性を求める自分を肯定できる
自己肯定感は
あのなんでも許してくれそうな甘いお母さんがいたからかしら・・・
大晦日の夜の大円団てきな不思議な家族団らんの場面のあと
裕一がお母さんに別れを告げるところ
やっとちょっと大人になりつつある裕一の片りんが伺えて
母である私はちょっと胸に来るものがありました。
その後、大どんでん返しが待っているのですけど。
ラストシーン
絶望に打ちひしがれた裕一の
印象的なあのセリフをきいて
きっとこれが「大人になる」きっかけなのね・・・と。
クズだ クズだと言われていましたけど
私には特にクズとも思えず・・・
全ての事にだらしない、大人になりきれない男の子におもえました。
お姉ちゃんがあんなに彼を責めるのが全く理解できなかった。
お母さんが怒るべきなんだよな~
お姉ちゃんの役割じゃない。
と、3人の息子をもつ私は思いました。
でもそこにきっと彼のパーソナリティが形成された由縁なんだろう・・・
演者じゃなくて、登場人物について感想がこれだけ出てくるのは
それだけリアリティのある演技だったということ。
大げさな表現もほとんどない難しい演技を求められた演者の皆さん・・・
特に主演の太ちゃんは 素晴らしかったと。
ほとんど動きのない場面・・・
他の人たちが話をしているリビングでの場面で
姿勢も目線もほとんど変わらない裕一の
眼の色だけが変わるのがわかる繊細な演技・・・
肩の力の入れ方で裕一の感情が伝わる・・・
太ちゃんの繊細な演技が大好きで・・・
違う役になるたびに 息遣いから呼吸のリズム・・・
もちろんセリフの間さえ変える演技・・・
ずっとそれを見てきましたけど
今回は「繊細な演技」集大成 って感じ。
逃げるたびに何かを感じて
逃げるたびに何かをなくしていく
そんな裕一をきちんと細かく表現できていたと思います。
前田敦子さんの演技は 昔、ロボット役をやったドラマ以来だったので
母性あふれる里美ちゃんの役をとてもうまく演じられていてびっくりしました♪
31日の昼と夜を観劇しましたけど
1回目と2回目のラストシーンの里美の演技が別人のようになっていてちょっとびっくりしました。
きっと2回目はより役に入り込んでいるんでしょう・・・
そしてその演技で裕一の演技も微妙に高まってる感じがしました。
東京公演は無事におわっって
あとは9日からの大阪公演・・・
ちょっと間が空くと 裕一になるのは
さぞかし辛いだろうな~と・・・
大阪公演までの間
すこしゆっくりできるといいけれどきっとツアーのあれこれがあるんでしょうね・・・
次はツアーで今度はキスマイの藤ヶ谷太輔に会えるのね♪